赤色立体地図weblog

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火山

雲仙岳噴火のこと 1991年ごろの話

はじめに 雲仙普賢岳は、1990年から1995年にかけて噴火をした。本格的なマグマ噴火は江戸時代の新焼溶岩を流して以来だから198年ぶりだった。最初は、1990 年11 月 17 日の小規模な水蒸気噴火であったが、徐々にマグマ性に変化し、翌年5月20日には地獄跡火…

山体崩壊

山体崩壊(さんたいほうかい)は、sector collapse の訳である 火山体の一部が大規模に崩壊する現象である。 火山の噴火や地震動あるいは大雨などが引き金になって発生する火山は同一の火口噴火を繰り返した結果積み上げられた円錐形をなすことが多く、 おお…

火山ガス

1.4.5 火山ガス 火山ガスは、地下のマグマに溶けている揮発性成分が減圧によって分離し放出されたものである。圧力の低下割合が大きいと噴火に至るが、小さければ噴火を伴わない火山ガス放出がおきる。日本には110の活火山があるが、そのうち少なくとも54火…

火山性地殻変動

1.4.7 地殻変動 火山活動に伴い、地表面に断層変位が生じたり、局地的な隆起や沈降を生ずることがある。これを「火山性地殻変動」とよぶ。一般的に、地殻変動はもっと長期的な広域的なものに使う用語であるが、火山活動に伴って生じた変形に対しても使用する…

2.雁ノ穴火口

このページは、一般社団法人全国地質調査業協会連合会「地質と調査」の原稿作成用に整理したものです。最終印刷版のpdfは ここ「2014年(特定テーマ富士山)」でみられます はじめに 富士吉田市の南東側、東富士五湖道路の少し南に「雁ノ穴」という名所があ…

1.鳴沢村ジラゴンノ

1.ジラゴンノ運動場脇の青木ヶ原溶岩の断面 富士山の青木ヶ原溶岩を使った溶岩プレートは、焼肉用に最適です。大きく薄いわりに気泡が適度に含まれているので、油を吸い込み、おいしく焼けるのだとか。近年は、青木ヶ原溶岩の採取は禁止され、砕石場はすべ…

平成の火山災害 雲仙岳噴火

有史の噴火災害 雲仙火山は,島原半島の主部を占める活火山で,多くの溶岩ドーム群からなる複成複式火山である.有史以降,1663年,1792年,1990〜1995年の3回の噴火があるが,いずれも主峰の普賢岳からの噴火であった.1663年の噴火では,普賢岳山頂付近の…

溶岩流のまとめ

1.4.4 溶岩流 マグマが地上を液体として流れた場合、溶岩がながれたといい、それが冷却固化したものを溶岩流と言う。 マグマの融点は高く、液体にするためには、高温が必要である。固体から液体となる温度-圧力条件ははSiO2成分の割合と揮発成分の割合で変わ…

1.4 火山災害(25ページ)

建設計画と地形・地質 地形地質の見方 原稿作成のための整理図はモノクロになる 1.4.0 火山災害とは 火山噴火 火山噴火は、火山の地下数キロにあるマグマだまりからマグマが地上に移動する現象である。火口から地上にもたらされるものは、その物性によってさ…

伊豆大島における災害史と自然

土木学会・地盤工学会・日本応用地質学会・日本地すべり学会 平成25年10月台風26号による伊豆大島豪雨災害緊急調査団報告会 平成26年1月23日(木)地盤工学会 大会議室 1月27日修正pdfへのリンク PPT書き起こし はじめに 伊豆大島は島の中央部に直径 kmのカ…

極座標でみた富士山

[地図中心原稿][富士山][DEM][火山][地図]画像はオリジナル解像度に変更 富士山の稜線 富士山は日本で一番高い山であると同時に、最も活発な火山であることは意外と知られていない。長期的に見ると、過去1万1千年間の噴出量は、48km3に及ぶ1)。これは、カル…

夢の扉+ 主人公のその後(推敲中)

お名前:千葉達朗 放送日:2012年8月26日 タイトル:活断層も溶岩流も可視化!精密な地形を3次元で表現する『赤色立体地図』〜独自開発の新技法を防災計画に活用し日本列島を守りたい!〜 放送の反響は予想以上に大きく、テレビというマスメディアの影響力、…

赤色立体地図は富士山の青木ヶ原樹海の調査から生まれた

2002年の夏、青木ヶ原樹海の調査の直前、わたしは、レーザ計測部門から届いたいた、1m等高線図の束(1/5000で50枚以上)を前に、途方に暮れていた。数日間の判読作業の結果、樹海の地形は想像していた以上に複雑で凹凸に富んでいることがわかった。火口以外…

雲仙岳噴火

雲仙は1990年11月17日に197年ぶりに噴火を始めた、最初は普賢岳の頂上にある地獄跡火口からの水蒸気爆発であったが、徐々にマグマ性に変化し、やがて火口周辺に降下した細粒火山灰の影響で土石流が発生するようになってきた。そして5月20日、地獄跡火口から…

古道

富士山の裾野に広がる樹海の中に古い道の痕跡があるのを、航空レーザー計測と赤色立体地図で発見した。河口湖畔にあった大石という宿から白糸の滝付近をむすぶ古道「若彦路」ではないかと思われる。詳しい内容は、12月4日の日曜日、日本大学文理学部で開催さ…

精進湖の枕状溶岩

富士山の北西山麓にある「青木ヶ原樹海」は、いまから約1100年前の貞観噴火によって流出した溶岩流の上に樹木が成長した景観をさすようです。噴火は大室山の南東にある長尾山、氷穴火口、石塚火口、下り穴火口などからなる全長5kmの2列にならぶ割れ目火口か…